菊名記念病院

診療科・部門紹介

画像診断部

概要

診療放射線技師が在籍し、放射線科医師や各診療科医師と連携をとりながら日々、画像診断、IVR(画像診断機器を利用した治療)業務に励んでいます。
24時間365日患者さまの受入れ体制をとり、診療放射線技師による専門的な画像情報の提供が可能です。また救急対応としてオンコール※体制をとり、緊急カテーテル治療などの高度医療をサポートしています。
他院からのCTやMRIなどの検査依頼にも的確に対応すべく、撮影技術の研鑽に努めています。また、緊急検査にも対応可能で地域の『画像診断センター』としての役割を果たしていきたいと考えています。
高性能な画像診断装置を用いて安全かつ良質な画像情報の提供が可能です。また、フルデジタル環境の整備によって院内画像ネットワークを用いて迅速な画像情報の提供が可能です。 他院にもID-LINK※ を利用することによりネットワークで画像情報の提供が可能です。

※オンコール:緊急呼び出しに迅速に対応できるよう待機する体制
※ID-LINK:地域のかかりつけ医の先生から紹介いただいた検査において、撮影画像・結果レポートをID-LINKといった機能を利用することで、かかりつけ医の先生の施設で見ることができるサービスです。

画像診断部の基本方針

  • 24時間365日、救急患者さまの受入れ体制を確立し、地域医療へ貢献
  • 他院からのCTやMRIなどの検査依頼にも広く対応
  • 良質かつ安全な画像情報を迅速に提供

業務内容

一般撮影検査とは

一般撮影室の検査は胸部・腹部・四肢など全身の部位を対象とした一般撮影(レントゲン撮影)が主な業務になります。
簡便かつ迅速に画像情報が提供出来るので、最初の診断に用いられる検査になります。
撮影の際には息止めが必要な場合や、同じ部位に対して様々な角度や姿勢で撮影を行うことがあります。

検査室紹介

当院ではX線を照射して画像を得る一般撮影室が2部屋あり、効率的な運用により可能な限り患者さまの待ち時間が短縮できるよう日々努めています。
また骨塩定量検査、移動困難な入院患者さまや手術室でのポータブル撮影も行っています。
一般撮影では大変少ない線量を使用して撮影を行っていますので、撮影による身体への被ばくの影響はほとんどありません。

■X線発生装置
CANON社製/MRAD-A50S
■FPD装置
Fuji Film 社製/CALNEO AQRO
■ポータブル装置
CANON社製/Fuji Film 社製/CALNEO AQRO

<病棟回診用X線撮影装置>
病棟から撮影室に移動することのできない患者さまを撮影する為の装置。病棟の患者さまのベッドサイドで撮影します。

CT検査とは

CTとは「Computed Tomograohy:コンピュータ断層撮影」の略称で、X線を利用して身体の内部の断面を画像化する検査です。
コンピュータを用いた特殊な画像処理を行うことにより、体内の詳しい情報を得ることができます。
また造影剤という薬剤を静脈から注入することにより、病気の早期発見や病気の性質を調べることが可能になります。

検査室紹介

当院は320列と80列、2台のマルチスライスCT装置で検査に対応しており、検査の待ち時間の短縮を図るとともに、検査の部位や患者さまの状態に合わせて最適な装置を選択し、症例に特化した撮影を行っています。さらにAIを応用した再構成技術を搭載し、大幅な画質改善効果から低被ばくでの撮影で高い臨床価値を持った画像を提供しています。

■CANON社製/320列装置
Aquilion ONE GENESIS Edition
■CANON社製/80列装置
Aquilion Prime SP

MR検査とは

MR検査は大きな磁石の中に入り、ラジオ波を体に当てることで画像化しています。
条件の設定により、水の信号、血管の信号、脂肪の信号など様々の信号を画像として得ることができます。これらの画像から体内の臓器や病変を描出し診断することが可能になります。
大きな特徴として以下のことが挙げられます。

  • 放射線を使用しない為、被ばくの心配はありません
  • 撮影による痛みなどは全くありません
  • 撮影中は大きな音が発生します
  • 検査時間は20分~40分かかります

注意事項

特殊な環境下(強い磁場)で行う検査になります。下記注意事項を十分にご確認下さい。

  • MRI検査室は常に強い磁場が発生しています。原則どの部位のMRI検査であっても金属製のボタン・チャック等が付いている服は検査着へ着替えて頂きます
  • 体内にMRIに対応していない特殊な電気装置(ペースメーカーや人工内耳など)や種類の確認ができない金属のある方は検査ができない場合があります
  • 閉所恐怖症の方は検査予約時に主治医・病院スタッフにご相談下さい
  • 検査予約時に妊娠されている方は主治医にご相談下さい

検査室紹介

当院では3.0T装置と1.5T装置の2台を導入し、検査の目的や撮影部位、患者さまの状態に合わせて最適なMRI装置を選択し検査を行っています。
検査を効率的かつ安全に行う為に、専門のスタッフが協力して日々の検査に携わっています。
当院のMRI装置は撮影空間が広く、従来の装置よりも閉塞感を感じることが少ない為、閉所恐怖症の方でも安心して検査を受けて頂くことが可能となっています。
また検査中に映像を見ながらリラックスして検査を受けられる機能(シアター)を搭載しています。

■CANON社製/Vantage GALAN 3T Saturn X
■Philips社製/MR5300
閉鎖空間を緩和するシアター搭載

血管造影検査とは

手首や肘、足の付け根(鼠径部)の動脈から細い管(カテーテル)を挿入し、目的の血管に造影剤を注入し、その流れを見ることで血管の走行や状態を診る検査です。
造影剤によって血管の詳しい状態を把握することができるので、病変部の血管に対して治療(血管を広げる、詰める、薬剤を投与するなど)が行われます。

検査室紹介

当院ではFPD(フラットパネルディテクター)搭載の血管撮影装置を2台導入しています。
血管造影検査室では多くの緊急検査を受け入れています。急性心筋梗塞、脳卒中等の血管障害の診断・治療に24時間体制で対応しています。
血管造影検査室では主に心臓カテーテル検査を行っています。
冠動脈拡張術PCI(Percutaneous Coronary Intervention)、不整脈に対して行われる治療法であるカテーテルアブレーション、またペースメーカ・ICDの体内挿入なども行っています。

■CANON社製/Infinix Celeve-i FPD

X線TV検査とは

X線TV検査はX線で体内を透視し撮影を行う検査です。
一般撮影では見えない身体の中の臓器を造影剤という薬を使用して、形態・機能などを動画でリアルタイムに観察し検査を行っています。
透視画像はリアルタイムで観察できるので、骨折の整復や体内の異物除去などに対しての処置・治療が行えます。

検査室紹介

X線TV検査室では主に消化管造影検査、外科、整形外科系検査、泌尿器科系検査などを行っています。
一般的には白い液体のバリウムと胃を膨らませる発泡剤を飲んで胃や大腸の撮影を行う検査室になります。
それ以外には整形外科系検査として骨折・関節脱臼の整復や神経根ブロック、泌尿器科系検査として膀胱や尿管の造影検査などの様々な検査を行っています。

■CANON社製/Ultimax-i

マンモグラフィ検査とは

乳房X線撮影のことです。
マンモグラフィ検査では、専用の装置で撮影を行います。
乳房を撮影するのに適した低電圧(軟線)X線を用いる事で、小さなしこりや乳がんの初期症状である微細な石灰化(乳管内のがん細胞によってカルシウムが沈着したもの)を映し出すことができ、しこりとして触れないような早期乳がんの診断に用いられます。
またマンモグラフィで乳がんが疑われる石灰化病変に対し、専用の針を使用して組織を吸引し採取する乳腺バイオプシー検査(マンモトーム生検)も行っています。

検査室紹介

検出器パネルが備わった台と、透明なプラスチック板に乳房を片方ずつ挟み、乳房をできるだけ薄くして撮影します。
乳房が圧迫されるため、多少の痛みを伴うことがありますが、痛みの感じ方は人によって異なります。
マンモグラフィ撮影は専門の女性技師が担当します。

■CANON社製/Pe・ru・ru FPD

検査室紹介

体外で発生させた衝撃波を集束して、腎臓や尿管内の結石に衝撃波をぶつけ、結石を破砕する装置です。
破砕された結石は砂状になり尿の流れと共に自然排出されます。

■ドルニエ社製/Dornier Delta Ⅱ
イメージイラスト

検査室紹介

低エネルギーX線を利用し、骨塩量(骨密度)を測定する装置です。
測定値(計測値)をコンピュータにより解析して算出し、正常な値(標準値)と比較することによって、骨塩量を知ることが出来ます。
骨塩とは骨の強度(密度・ミネラル)のことで、年齢や疾患などによる骨の変化を捉えるものです。
当院では前腕骨を使用し、座った状態で検査を行っています。
検査結果はその場でプリントしてお渡ししています。

■日立社製/ALOKA ALPHYS A

スタッフ紹介

スタッフ数


常勤:20名 非常勤:1名
男性:12名 女性:9名
合計:21名(2023年4月1日現在)

資格および認定資格取得者

2023年度4月現在

資格名人数
検診マンモグラフィ撮影認定7名
救急撮影認定技師1名