菊名記念病院

採用情報

薬剤師の仕事紹介

特長

アピールポイント

  • 1年目から病棟に上がれる!

    院内全体で多職種連携・各種カンファレンスが活発に行われており、そこに薬剤師も参加しています。そのため各部署との交流も積極的に行われています。

  • 駅から徒歩5分の好立地!

    横浜駅から菊名駅まで急行で5分、各駅でも10分。駅からも徒歩5分圏内の立地。駅前には飲食店も充実しています!!

  • 有給を時間休として取得可能!

    年40時間まで時間有給を使用可能。予定に合わせて遅出や早退も出来ます!

  • 若手でもなじみやすい職場環境

    薬剤師の大多数が20~30歳代。新入職の方には相談しやすい環境です。 中途入職の薬剤師も数名いますので、中途入職の方も大歓迎です!!

  • 希望のキャリアを追求できる環境

    目指す専門領域のチームに積極的に参加できます。

新人教育

新たに入職した方は、まず、調剤室(主に内服)と薬品管理室(主に注射)の業務から学んでいただきます。各部署で実際に使用されている薬剤に触れて業務に携わり、薬剤師としての知識や考え方、薬物治療への様々な関わり方、他の医療従事者との関係を学び取ることになります。

新人教育はある程度マニュアル化されており、教育担当者も各部署にいますが、実際の指導は薬剤師全員で行います。一緒に仕事をしながら経験や生の知識を伝えることで、共に成長していきます。

3~4ヶ月の研修期間が終了した後は、調剤室または薬品管理室に配属となり、11月頃から病棟の研修が始まります。病棟業務の研修は、病棟担当薬剤師とマンツーマンで実際に業務に携わり、病棟担当薬剤師としての姿勢や考え方をしっかりと伝えています。

通常、1月から2月頃には病棟担当としても独り立ちし、患者さまや他職種と責任を持って向き合うことになります。実際には、そこからが薬剤師としての研鑚のはじまりとなります。

■新人教育の主な流れ

実務実習受け入れ

当院では1期あたり3~4名、年間約10名の学生を受け入れ、薬学部5年生の病院実務実習を行っています。
改訂コア・カリキュラムに則って調剤、注射、医薬品情報、病棟業務などの実習を行い、NSTやTDM、ICTラウンドなどにも参加してもらいチーム医療を体験できるようにスケジュールを作成して、将来薬剤師に必要な資質を身に付ける事ができるような実習を行っています。

スタッフ紹介

新人の声

私は患者さまにとって最善の医療を届けるために薬剤師としての力を発揮したく病院薬剤師を志しました。1年目から病棟業務に携わることができ、患者さまとコミュニケーションをとれる環境に惹かれて当院を志望しました。入職して薬剤部内の雰囲気が良いことはもちろん、他職種との関わりが深く連携をとりやすい環境であると感じました。いち早く一人前の薬剤師として病院で活躍できるよう、また患者さまに信頼される薬剤師になれるようにこれからも日々頑張っていきます。

私は他職種の方と協力しながら治療を行うチーム医療の提供に惹かれ病院薬剤師を目指しました。当院の環境であれば自分の求めるチーム医療が実施できると考え志望しました。多職種の考え方を取り入れ、患者さまにより満足していただける医療の提供に貢献できればと考えています。

私が病院薬剤師を目指した理由は、患者さまはもちろんのこと、他の医療従事者と支え合える職種だからです。チーム医療として多職種での連携が重要になっている現在、チームの一員として患者さまに行われている医療全体を見ることができるのは病院薬剤師ならではだと考えています。多職種での連携をとり、薬物治療での重大なインシデントやアクシデントを未然に防いだり、患者さまにとって最適な薬剤選択をするために役立てる病院薬剤師にやりがいを感じました。また、病院は幅広く知識を得ることができ、興味のある分野に特化できる環境にあると思います。自身のめざす薬剤師像に近付けるよう精一杯頑張りたいです。

私は薬剤的な面だけでなく、全人的な視点をもつ薬剤師になりたいと思い病院薬剤師を目指しました。同時に、地域医療に貢献できる薬剤師でありたいと思い、地域医療支援病院である当院を選びました。日々勉強し、仲間と共に一人前の薬剤師になれるよう頑張ります。

出身校一覧

アイウエオ順

  • 九州大学(大学院)
  • 昭和薬科大学
  • 城西国際大学
  • 帝京大学
  • 東京薬科大学
  • 長崎大学
  • 星薬科大学
  • 武蔵野大学
  • 明治薬科大学
  • 横浜薬科大学

業務内容

調剤室

調剤室では主に以下の業務を行っています。

  1. 入院患者さまの内服薬・外用薬の調剤、入院時に患者さまが持参した薬剤の鑑別
  2. 薬剤部外来カウンターでの外来患者さん対応
  1. 入院調剤

    当院は電子カルテを導入しているため、医師が入力した処方を調剤室で確認できます。医師が処方した全ての処方内容に関して用法・用量は適切か、飲み合わせ(相互作用)は問題ないか、重複投与はしていないか等の確認(処方監査)を必ず行います。 疑問がある場合は処方医師に確認(疑義照会)を行った上で、患者さまが安全に薬を使用できるよう調剤をしています。 また、散剤自動分包機と錠剤自動分包機を導入しており、オーダリングシステムを通じて処方内容は全て共有され業務の効率化を図っています。

    外来患者さまは原則、院外の保険薬局にてお薬を受け取ってもらっていますが、外来院外・院内処方箋の処方内容の確認は薬剤部外来カウンターで当院薬剤師が行っており、院外の保険薬局とダブルチェックを行うことで安全性を高めています。

  2. 薬剤部外来カウンターでの対応

    外来院外・院内処方箋の内容確認(処方監査)と交付、院外の保険薬局からの疑義照会の対応等を行っています。

    最近では、院外の保険薬局からのトレーシングレポート(アドヒアランス、残薬状況、治療上の有害事象等において緊急性は低いが、処方元医療機関への情報共有が必要と考えられる事項を記載した服薬情報提供書)を通じて院外の保険薬局薬剤師から情報をもらい、当院との連携のもと外来患者さまがより安全で無駄のない薬物治療が受けられよう努めています。

薬品管理室

医薬品管理室では主に以下の業務を行っています。

  1. 医薬品管理
  2. 注射薬の調剤
  3. 抗がん剤や輸液の無菌調製
  1. 院内の医薬品管理

    当一口に「医薬品管理」と言っても、その管理すべきポイントは様々です。

    • 医薬品を温度や光や温度などによる変化から守り、適切な環境で保管すること。
    • 医薬品の使用期限が切れないように院内の在庫を調整し、期限切れ薬剤の投与を防ぐこと。
    • 医薬品の在庫数や在庫金額を管理し、院内の各部署へ過不足なく安定して供給すること。

    患者さまの薬物治療を適切に行うためには、医薬品の物流を担う業務はとても重要であると考えています。

  2. 注射薬の調剤と混合調製

    注射薬は直接的に全身に作用するため薬効が早く出る半面、重篤な有害事象が起きてしまうリスクがあります。 毎日、血液検査の結果などを受けて薬剤師の目線から投与量や薬剤選択は適切かチェックをすることで、患者さまへより安全で効果的な薬物治療を提供できるように心がけています。

  3. 抗がん剤や輸液の無菌調製

    薬剤部では院内で使用する中心静脈からの点滴と入院・外来の抗がん剤の調製を行っています。 中心静脈からの点滴投与は感染が大きな問題となるため、クリーンベンチを用いた無菌的な操作で調製することで、院内での感染リスクを低減しています。 抗がん剤の多くは細胞毒性を持つため、患者さまはもちろんのこと、投与に関わる医師や看護師や薬剤師などの医療従事者も曝露しないよう、トレーニングを積んだ薬剤師が安全キャビネットや閉鎖式器具を用いて、安全を確保し無菌的な操作で調製しています。

医薬品情報管理室(Drug Information)

当院では3名の薬剤師でDI室業務を行っています。 日本病院薬剤師会より平成30年4月14に出されている「医薬品情報業務の進め方」には薬剤師が提供すべきDI業務を以下12項目としています。

  1. 医薬品情報の収集、専門的評価、整理・保管および加工
  2. 医薬品に関する情報の伝達・周知
  3. 医薬品に関する質疑への対応
  4. 病院における医薬品の適正使用や安全管理に係る委員会等への参画
  5. 病棟担当薬剤師等の臨床薬剤師との連携・支援
  6. 安全性情報の入手と整理・活用
  7. 医薬品の製造販売後調査への関与
  8. ほかの医療従事者および医療関連分野の学生に対する教育
  9. 薬剤師および薬学生に対する基本的なDI業務および専門性を高めるための教育と訓練
  10. DI関連の情報科学に関する研究
  11. 医薬品、家庭用品および農薬等の中毒情報の収集と伝達
  12. 地域におけるDI業務の連携

このうちの1.2.3.6.について当院の実例を以下に示します。

1.医薬品情報の収集、専門的評価、整理・保管および加工

医薬品情報管理室での業務の一つに未採用医薬品のヒアリング業務があります。医薬品のヒアリングをすることの目的はいくつかあると思われますが、当院で採用していない医薬品は当院にとっては新薬と同等です。そのため、インタビューフォーム記載にない情報や既存(採用)医薬品との相違などを熟知する必要性があります。そういった点からの一増一減の提案や、新規採用の必要性等を検討するための情報源としています。 また、医薬品のヒアリングと院内採用の位置付けは図に示すとおりです。各製薬会社MRにとって、当院での医薬品ヒアリングは重要なものとなっています。

2.医薬品に関する情報の伝達・周知

DI室で収集された様々な情報を院内に周知するため、2ヶ月に一度「DI News」、必要な情報を得た時は「DI News Flash」を作成し情報伝達をおこなっています。

3.医薬品に関する質疑への対応

質疑応答を日常的に受け、様々な情報より解答を行っています。またその時得られた情報をデータベース化し薬剤部内で共有しています。

6.安全性情報の入手と整理・活用

外部からの情報収集として、当院ではPMDA※などから得られる公的情報を日頃より収集しています。  院内における安全性情報として、院内において発生した副作用を一元管理し、有害事象として判断されるものについては副作用報告をおこなっています。またDI室のみならず病棟担当薬剤師においても入院患者へ薬物治療の副作用モニタリングを行い副作用情報を集積しています。

※PMDA=独立行政法人 医薬品医療機器総合機構

専門グループ

AST(抗菌薬適正使用支援チーム)

AST(Antimicrobial Stewardship Team)「抗菌薬適正使用支援チーム」とは抗菌薬を正しく使う手助けをするチームを意味します。メンバーは医師、薬剤師、看護師、臨床検査技師、事務職員からなります。 現在、世界的に薬剤耐性菌が問題となっています。そこで、2016年日本で開催された先進国首脳会議(G7summit)で薬剤耐性菌問題への取り組みの一環として、Antimicrobial Stewardship Program(ASP)と呼ばれる抗菌薬適正使用を支援するための取り組みの重要性が指摘されています。そこで新たに提唱されたのが、ASTを構成して活動することです。

業務内容は日々の抗生剤使用患者の確認、2週に1回ラウンド、外科・整形外科SSI(術後感染症)ラウンド、抗菌薬の使用状況の把握などを行っています。従来のICTと新しい形のASTの違いは前者が「感染予防」を担うのに対して後者は「感染治療」に重きを置いています。予防と治療のどちらかが欠けても十分な患者ケアは出来ません。

ICTは感染防止技術の普及・遵守の徹底において重要な役割を果たす看護師が主として支えますが、一方で治療を主眼とするASTにおいて中心的役割を果たすのは感染症専門医および感染症に精通した薬剤師がメンバーとして重視されています。

ICT(感染制御チーム)

近年の感染対策は、医療安全から独立したチーム医療の観点に立ち、多職種のスタッフがそれぞれの専門性を活かし、さらに他の医療チームを交えながら連携を取り合い、より良い医療を提供することを目的とします。
感染対策委員会の傘下に日常的な感染対策に関するサーベイランスや相談・指導・啓発等を実施する実働組織として感染制御チーム(ICT:Infection Control Team)を設置して取り組んでいます。
その中で薬剤師は抗菌薬・消毒薬の適正使用のための教育・指導、抗菌薬の使用状況の把握、バンコマイシンのTDMならびに投与設計を行っています。

NST(栄養サポートチーム)

NSTは医師・管理栄養士・看護師・理学療法士・言語聴覚士・臨床検査技師・薬剤師・事務職員の多職種で構成されており、毎週栄養状態の良くない患者さまに対し介入を行っています。
NSTで薬剤師は現在の点滴での栄養投与量の評価、EN・PPN・TPN(医薬品による経腸栄養・末梢静脈栄養・中心静脈栄養)の処方設計支援、薬剤による摂食嚥下、食事摂取量への影響の可能性があるか等を確認し多職種と共に情報共有をしています。

がんサポート

がん領域では、看護師、理学療法士、栄養士、薬剤師で入院中のがん患者さまへのサポートを目的にラウンドを行っています。薬剤師は主に疼痛緩和治療が適切に行われているかを確認し、疼痛により日常生活への制限がでていないかを多職種とともに検討しています。
外来がん化学療法を受けている患者さまへは、化学療法を始めるにあたって注意する点をご説明しています。

心臓血管外科カンファレンス

多職種による専門性を活かした治療を行う必要性の高まりもあり、当院では医師・薬剤師・理学療法士・管理栄養士・病棟担当看護師によるカンファレンスを平日毎日実施しています。
その中で治療内容・治療方針の共有だけでなく薬剤師の職能を活かして処方提案や治療モニタリングを実施しています。また、他職種と協議をすることで薬を見るのではなく患者を見る事ができます。

褥瘡委員会

褥瘡委員会は医師・看護師・理学療法士・管理栄養士・臨床検査技師・薬剤師・事務員の多職種で構成されており、2週に1度の院内の褥瘡を有する患者さまの回診を行っています。
褥瘡回診で薬剤師は、薬剤の使用状況・保管状況を確認し適正使用を推進しています。

糖尿病教室

糖尿病専門医師を中心に薬剤師・看護師・管理栄養士・臨床検査技師・理学療法士が糖尿病についてお話しする、市民向けの講座「糖尿病教室」を当院では開催しています。
患者さまに限らず一般の方にも参加いただける講義形式の会で、年6回(奇数月 第3火曜日)、毎回テーマを決め、それに沿って各専門職種で講義を分担しています。 糖尿病をはじめ、病気やお薬に対して様々な情報があふれている今、世の中には、不確かな情報もあります。患者さまへ、できる限り正しく、役に立つ情報を提供したいと考え、糖尿病教室という機会を設けさせていただいています。

病棟業務

当院では、脳神経外科・泌尿器科・内科病棟・循環器内科・心臓血管外科病棟・整形外科・内科病棟・外科・消化器内科病棟・個室病棟・ICU(集中治療室)及びCCU(冠疾患治療室)・SCU(脳卒中治療室)に各1名/日の薬剤師が専任で病棟業務を行っています。

病棟薬剤業務
(主に投与前における患者さまに対する業務、医療スタッフとのコミュニケーション、医薬品の情報及び管理に関する業務)

入院中の患者さまが安心して薬物治療を受けられるように入院時に初回面談にて情報収集(副作用歴、アレルギー歴、既往歴、服薬状況、持参薬等)を行い、その情報を踏まえて処方設計、処方提案、代替薬の提案等を医師に行っています。その上でハイリスク薬や抗がん剤を投与する患者さまに対しては事前に説明を行い、投与量の計算や、確認を行っています。

複数の薬剤が投与される場合は、事前に相互作用、重複投与の確認を行います。患者さまのもとに伺い副作用が出現していないか確認し、薬剤のアドヒアランスの評価・確認を行います。一部薬剤については、TDM(治療薬物モニタリング)の結果を医師にフィードバックし、必要に応じて処方変更・処方提案を行っています。

更にカンファレンスへ参加し、患者情報を多職種から収集し情報共有をするとともに、薬剤師の目線から薬物療法について提案も行っています。

薬剤管理指導業務
(主に投薬後における患者さまに対する業務)

薬の投与前の確認だけでなく、投与後においても薬歴の確認、処方内容の確認として薬学的管理(投与量、投与方法、相互作用、重複投与、配合変化、配合禁忌等の確認)を行い投薬の妥当性の再確認を行っています。特にハイリスク薬や麻薬等の処方については妥当性を幾度も確認し、安全に薬物治療が行なえるようにしています。

また、患者さまやご家族さまと面談を行い退院後も適切な薬物治療が継続できるようにわかりやすく説明・指導を行っています。退院後も患者さまの相談に応じることで安心して薬物治療を受けられるよう努めています。

あその他にも内服薬の個人セット、麻薬・毒薬・向精神薬の確認等も行い薬物治療の適正使用やリスクマネジメントに寄与しています。